【紙ふうせんブログ】

平成27年

紙ふうせんだより 8月号 (2016/02/08)

いつもありがとうございます。急に涼しくなってきたので、体調を崩さぬように、時々はぬるめの風呂に長く入って体を休めて下さい。また、冷たいものを多く摂っていた胃腸は疲れています。暖かいものも摂るようにしていきましょう。利用者さんも体調を崩しやすい時期です。注意深く見守って頂ければと思います。
さて、前回の紙ふうせんだよりでは、「サービス提供責任者から見たヘルパーさん」を書きました。サービス提供責任者について言及しなければ片手落ちですよね。という事で…
サービス提供責任者の業務内容について
サービス提供責任者は忙しい。これは自画自賛でもなければ身内びいきでもありません。
とある介護系のブログにも、サービス提供責任者の業務内容を以下のように書いていました。引用しますね。(佐々木はよく引用をしますが、それは我説ではないという意味での客観性の担保として引用しています。その分、自己主張が強いと自覚しているんですけどね。でも、紙ふうせんだよりを読んで下さっている方の中には、もっと佐々木を主張して欲しい!!という方もおりました。)「サービス提供責任者 」 の業務内容は 訪問介護事業経営そのもの
・人材確保
・利用者確保営業
・訪問介護計画作成
・稼働予定作成
・サービスの実施
・請求業務
・研修指導業務
・労務管理
これらは 障害者・高齢者福祉サービスには普遍である。
ある機関が纏められた「これからのサービス提供責任者に求められる能力は何か?」 には
①自立支援の理念の理解
②利用者の24時間の日常生活状況を把握する調査能力
③利用者の心身の状況から介護ニーズを発見する能力
④短時間のサービスを実行するための介護計画
(サービスの目標設定と手順の作成)立案能力
⑤要介護者の自立を妨げない介護技術の習得
⑥ヘルパーのシフトと巡回型ケアローテーション作成能力
⑦自らの経験・知識を他のスタッフに伝達する指導能力
⑧利用者やスタッフの心を惹きつける明るい態度
とある。
一読して、こんなにやってるの?できるの?という疑問が湧いてきます。さらにお休みのヘルパーさんのサービス代行も重要な業務です。このブログには元ネタがあって実はジャパンケアの資料なんです。このブログを書いた方も、サービス提供責任者の業務負担の多さと望まれる能力の高さをなげきつつ、これでは現場と向き合う時間も無く、離職り構造的な悪循環を生じさせるという旨を述べていました。

構造的な問題や矛盾にさらされて虚しくなる時
介護業界には構造的な問題などの矛盾が多くあります。3Kや低賃金だなどと言われていますが、大きな問題から挙げてみます。政府は社会保障費を毎年3,000億~5,000億円カットし、アベノミクス第二の矢である“機動的な財政出動”を行うとしています。2015年度の社会保障予算削減分は3900億円。一方で、今年の5/5に米国防総省はオスプレイ17機と関連装備を日本に売却する方針を決めました。交換部品込みで1機あたり212億円で、合計3604億円。(米国政府の1機あたりの購入価格は50~60億円と言われており、日本政府の購入価格はあまりにも高いという声があります)このような数字を見せられると、“社会保障の財源が無い”とか“2025年に向けて社会保障費を抑制しなければならない!”とか “社会保障費の充実に消費税導入が必要だ”との政府の主張は、悲しく感じます。
このような矛盾を見せられると、大抵の人は虚しくなるでしょう。これらをさらに掘り下げると腹が立つのでもうやめますが、一つ言える事は介護の仕事を今続けている人は、さまざまな矛盾にさらされても虚しさを乗り越え続けてこられた方だとういう事です。“勇者”と言っても言い過ぎではないでしょう。
大切なのは、どうやったら虚しさを乗り越えて行けるのか、という事なのです。その為の力として必要な事を2つ挙げます。一つは「信頼関係」です。もう一つは「理想」です。
信頼関係が意欲を生む
虚しさを感じる場面はさまざまあります。一生懸命ケアしていた方が突然家族都合で入所してしまったり亡くなったり、自分なりに良かれと思って一生懸命やった事が裏目に出たり評価されなかったり、事業所の方針と自分自身のやりたい介護が違ったりなどは、皆さんも一つくらいは心当たりがあると思います。虚しさとは、物事の価値や意味を見失った時に湧き出る感情ではないでしょうか。「いったい何の意味があるのだろう。やってらんない」という気持ちです。このような時のサービス提供責任者の関わりはとても重要です。ヘルパーさんの悩みに耳を傾けながら、“意味を見いだせない虚しさ”に焦点をあて、ヘルパーさんが気付いていない“意味”を一緒に探していくのです。
例えば、理不尽に見える家族と関わらなければならない意味、それは「家族はどんな気持ちだろう?」とか、「その関係を通して私の人生の学びになる事は?」という問いの答えを探す作業です。この時に、サービス提供責任者は、ヘルパーさんが意味を見つけ出して成長していける事を信じなければならないですし、完全に悪いだけの家族はいないという事も信じるのです。そのような受け入れる姿勢が根底にあってこそ信頼関係が醸成されます。信頼関係とは、相手の個性や自分に合わないところを許容しつつ言うべき事は言い、お互いの存在そのものを肯定し合える関係です。信頼関係を支えに人は生きる意味を見出していきます。
そして、信頼関係の反対は孤独です。信頼関係はコミュニケーションの質も大切ですが、量も大切です。ヘルパーさんが孤独にならないように、サービス提供責任者さんには、煩わしくならないように気を配りながら、きめ細かくヘルパーさんと連絡を取り合って欲しいと思っています。理想としては最低でも週1回くらいはきちんと話ができたらと思っていますが、なかなか忙しくてできないのが現実です。

生きた「理念」を持つ
意味を見出す方向性を指し示すものが「理念」です。例えば虐待事例を見て、ほっておく事はできないという人間的な感情と共に、「虐待はいけない事だ」という理念の確認があるからこそ、何とかしようという行動が生じてきます。理念は、虐待という虚しい状況に立ち向かう意味の裏付になるのです。
ところで「ほっておく事はできないという人間的な感情」と書きました。この感情の“持ち方”を人に教える事は大変難しい事です。しかし、「理念」は人に教える事も学ぶ事もできます。だから、理念を学び合っていく事が大切です。その理念の学び方も、良し悪しがあります。悪い学び方は、例えば、理念を皆で唱和し、ただ暗記するだけのようなやり方です。自分の頭では考えない人になります。そうではなくて、理念の学びが「人間的な感情」を醸成するように生きているものにならなければなりません。その為には、理念を“題材”として自らが、「何のため」「誰のため」「どのように」介護をするのかを、自らに問い続けなければなりません。問いを深めていく人の周囲の人は、自然と問いを投げかけられる事になります。サービス提供責任者さん自身が(ヘルパーさんに問うだけではなく)、常に「何のため」「誰のため」「どのように」介護をするのかを、自らに問い続けて欲しいと思います。
サービス提供責任者に望む事
今回は、サービス提供責任者について書いてみました。自分の事を棚上げしながら書いているので恐縮です。ヘルパーの皆さんはどのように思いますか。こんな事ではなくもっと具体的に「こうして欲しい」という事があると思います。それらは、日常でのヘルパーさんとのコミュニケーションに譲りたいと思います。きっとサービス提供責任者さんはしっかりと聞いてくれると思うので、皆さんの「サービス提供責任者に望む事」を言って下さいね。よろしくお願いいたします。そしていずれは「管理者」について、自分自身について課している事も書かなければならないと思っています。最後に「意味」に関する事を、紙ふうせんだよりの26年7月号の内容を再録します。
介護者に問いかけられているもの
私たちは、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)という“生活の質”が、どうやったら向上できるかという問いをもって利用者さんと向き合います。その時、老いと向き合っている利用者さんの方は、自身の「“人生の質”とは何だったのか」という問いの前に立っています。
人生には、“意図せぬ意図”ですら微塵も見当たらない病気や事故や事件などから、絶望的な状況に立たされる事があります。ナチスの強制収容所に収容されながら生き延びたオーストリアの心理学者V・E・フランクル(代表作は収容所体験を綴った『夜と霧』)は、著書『それでも人生にイエスと言う』(春秋社刊)で、以下のように語っています。
「生きる意味があるか」と問うのは、はじめから誤っているのです。つまり、私たちは、生きる意味を問うてはならないのです。人生こそが問いを出し私たちに問いを提起しているからです。私たちは問われている存在なのです。私たちは、人生がたえずそのときそのときに出す問い、「人生の問い」に答えなければならない。答えを出さなければならない存在なのです。」

私たちは、ご利用者さんの前に立った時、「この人は、どうしてこのようになってしまったんだろう」という問いを抱く時があります。しかし、問われているのは私たち自身ではないかと思うのです。
「私はこのように生きた。これが私の人生だ…(私を見てあなたはどうのように生きる?)」という無言の問いかけを利用者さんは発しているのです。その問いに一生かけて答えていく事が、本当の意味で“命”と向き合うという事ではないでしょうか。

ひきつづき熱中症にはご注意ください!!

【熱中症のメカニズム】
人間の体の中では、いつも熱が作られています(産熱)。そして体の体温を一定に保つ働きが人間の体にはあります。気候条件や運動量増加により、体内の熱量が増えたにもかかわらず、放熱とのバランスが崩れてしまったときに熱中症は起こります。
体の熱量が増えると、体の表面(皮膚の下)の血流量は増加します。体内の熱を体の外に逃がしやすくする為です。その時、血液が全身に行き渡るために、体内の血液が一時的に不足して、血圧が下がってしまう事があります。すると、脳に十分な血液が送られなくなり、めまいや立ちくらみや、意識を失ってしまう事があります。これを「熱失神」と言います。お風呂の“のぼせ”と同じ原理です。体を冷ます対応が必要です。
体温が上昇した時には体は汗をかきます。その蒸発作用によって、体は放熱する事ができます。この時、発汗量が多いにもかかわらず、水分補給が足りないと、体は脱水状態になります。脱水状態が長く続くと、頭がボーっとして全身がだるくなって、水分や食事を摂ろうというやる気さえ無くなったり、頭が痛くなったり、気持ち悪くなって嘔吐してしまう事もあります。これを「熱疲労」と言います。このような時は、体への吸収の速いスポーツドリンクなどが有効ですが、水分摂取が困難な様子であれば、病院へ搬送し点滴をしなければなりません。独居の方は救急車要請の場面です。
さらにこれらの症状が進むと、熱の影響が脳に出てきます。意識をうしなって倒れてしまい大変危険な状態です。これを「熱射病」と言います。
また、汗の中にはナトリウムなどの塩分が含まれていますが、多量の発汗の後に、塩分を補給しないと体の中の塩分量が不足してしまいます。塩分は筋肉の動きを調整する役割も持っているので、塩分が不足をすると、手足がつったり、筋肉が痙攣をおこしてしまうことがあります。これを「熱けいれん」といいます。運動等で多量の発汗があった時にしっかりと水分を摂っていても、それがお茶や水である場合などに起こります。
「熱中症」は、脱水状態により血がドロドロになるために、血栓ができやすくなります。心筋梗塞や脳梗塞への注意も必要です。
ご利用者さんが体調不良で身体に熱感がある場合、熱中症かもしれないと、意識的に疑って下さい。


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